幻の高級深海魚”エンザラ”とは?「イカセンター新宿総本店」でその真相に迫る!

活イカの姿造りで有名なイカセンターは、千葉県館山の漁港から漁師と直接コンタクトを取り、仕入れる魚を決めて毎朝自社トラックで店舗に運送するという強いこだわりを持った魚介海鮮居酒屋。

 

店名の通り新鮮な活イカの姿造りをはじめ、美味しいイカがコストパフォーマンス高いお値打ち価格でいただけるというイメージ、認識が皆さんにもあるでしょう。

 

それは勿論間違いではないんですが、イカセンターはイカだけに限らず、提供する魚介類全てがどれもこだわりの目利きの仕入れで美味しいというイカだけでなく魚も是非食して欲しいお店なんです。

 

そんなイカセンターが都内、神奈川の全7店舗で提供をスタートした「エンザラ」という幻の高級深海魚の噂を聞きつけ、イカセンター新宿総本店にお邪魔をしてきました!

 

 

高級深海魚エンザラ

 

 

見た目は全体的に黒ずんでいて、目はギョロっと大きく、見るからにちょっとグロテスクなイメージが第一印象。

 

 

口を開くと何とも鋭い歯がインパクトだいで、口の中から奥は見える限り何だか真っ黒…

 

 

 

そして背びれがかなり大きくここにも尖った鋭い針状の突起物が、攻撃性を感じさせます。

 

 

エンザラは約150〜200m程の深海エリアに生息する肉食の深海魚。

その漁獲量はとても少なく、そもそも金目鯛漁の網にごく稀に引っかかる程度で鋭い歯や背びれで網に穴を開けたりするそうで、漁師からは厄介者の魚と思われる事も少なくないとか?

ゆえに水揚げ量も少なく、漁港近くの鮮魚店でもなかなか手に入らない為、市場に出回る事は皆無に近いので、近年では幻の魚と呼ばれているそう。

 

特にイカセンターが仕入れている館山漁港で獲れるエンザラは、千葉名産のイワシなどの良質な魚を餌として摂取しているので、脂の乗りも良く身も旨味が強いと評判が良いとの事。

 

 

皮目をパリパリに焼き上げたシンプルな焼き魚は、身はふっくらとして柔らかいですが正直骨が至る所に点在し、魚が苦手な人はちょっと手こずるかもしれません。

 

そもそもエンザラは小骨が長く、背骨から皮に向かって数多く伸びているため、骨抜きが難しく身が崩れやすく刺身などで食べるのは難しい魚として有名。

 

焼きや煮付けとして身を解して食べるスタイルがスタンダードですが、イカセンターではこの小骨を処理する調理方法を、商品開発の宮内氏中心に開発する事に成功しました。

 

 

この骨切り調理法により、通常食す事は難しいとされてきた刺身の提供を実現しています。

 

 

分厚い状態の脂の乗りが素晴らしいエンザラの刺身は、あの小骨が嘘のように全く感じられず、ねっとりとした濃厚な舌触りと口一杯に広がる脂が忘れられない味わいです。

 

 

「天明 純米吟醸 秋あがり 美山錦50 生純吟」が、刺身の濃厚な脂との相性が良く、まろやかな優しい飲み口に適度な酸が後味スッキリ。

 

 

 

タレの芳醇な香り、照りとツヤが素晴らしい蒲焼きは身は柔らかく、ふっくらとしてあの骨はどこに行ったの?っていう程に、小骨の存在を忘れてしまう調理法の凄さを感じます。

 

自家製の柚子胡椒を添えて

エンザラ炙り寿司

 

白身魚でこんなに脂が乗ってる寿司なんてあります?って位、口に含んだ瞬間にジュワッと旨みが広がりとろけて無くなるイメージで、炙ってあるので風味も抜群のエンザラの叩き握り。

 

漁獲量が少なく、市場にも出回りにくいので寿司屋で出会うネタではないのかもしれないだけに、イカセンターでエンザラに出会えたら頼んで欲しい逸品だと思います。

 

 

しっかりした脂には辛口の魚沼

 

まろやかなお米の旨さと辛さがスッキリした純米酒は、脂との調和がベストマッチ。

 

 

 

南蛮漬けも骨切りの技術によって可能にしたメニュー。

ここまで食してくると、あそこまで小骨がウジャウジャ伸びていた魚なのか?

本当に?っていう思いが湧いてきます(笑)

 

 

 

エンザラの唐揚げは、片栗粉で揚げる事で衣がサクサクの食感になり、エンザラの脂が口の中でこぼれ落ちそうになる程溢れ出て、「サクッ&ジュワッ」の表現がまさにピッタリの味わいです。

 

 

揚げ物には果実の甘さがフワッと広がり、後味にリンゴのような酸味がスッキリさせる「東洋美人 限定純米吟醸 醇道一途 羽州誉」を。

 

 

 

煮付けまで火を入れてあると骨はもう皆無に等しく、味もしっかりと浸透しホロホロと口の中で柔らかくほぐれます。

 

 

しっかりと味が染み込んだ煮つけには、キリッとした飲み口と程良い辛口さがピッタリの「辰泉 秋上がり」を。

希少価値の高い、幻の魚とも言われるエンザラを、イカセンターでは骨切りの調理法を確立した事で、焼きや煮付けだけでなく素材そのものの旨みを味わえる刺身や寿司、唐揚げなどバリエーション豊富なメニュー開発に成功しました。

 

 

当然ながら新鮮なイカがどこよりもコスパ高く味わえるイカセンターですから、イカメニューも豊富にご用意しています。

 

 

スルメイカのホイル焼きは、プリプリの歯ごたえ抜群のスルメイカの美味さが味わえ、日本酒も抜群に相性が良いです。

 

 

特にイカ料理には、都内で扱うところもなかなかお目にかかれない、その名も「いか純米」を合わせるのがオススメとか。

 

 

ケイパーなどを混ぜた、イカセンターオリジナルの自家製タルタルソースをたっぷり乗せていただくイカフライは、サクサクの食感とイカの柔らかな食感のコントラストが素晴らしく手が止まらなくなる1品。

 

 

 

 

改良を重ねて仕上げたイカ墨コロッケは、衣から薄っすらと墨の色が見え隠れしています。

 

 

ホワイトソースをベースにイカ墨を混ぜ合わせ、食感を豊かにするイカの切り身や玉ねぎを練り込んで揚げているそう。

ねっとりとしたまろやかなイカ墨クリームと、ゴロッとしたイカの食感と玉ねぎのナチュラルな甘みが堪らない1品です。

 

 

今回取材をして驚いたのは、生きたままのイカを新鮮な状態で運ぶ方法というのは、相当なノウハウがないと難しい事であるという事で普段比較的多く口にしているイカ料理というのはそこまで新鮮なものではない確率が高いという事。

 

イカセンターは独自の輸送ノウハウを持っているので、イカは勿論ですが、他の魚介類についてもかなり新鮮な状態で仕入れているので、イカのイメージがどうしても先に立ってしまいますが、魚類もかなり美味しいという事を改めて知る事が出来ました。

 

人は見た目で判断してはいけないと言いますが、魚も見た目だけで判断してはいけないと実感したエンザラという深海魚の存在。

 

イカセンターで食事をする際には是非メニュー欄にエンザラがあるかどうか確認し、見つけた際には迷わずオーダーしてみて欲しいと思います。

 

 

【イカセンター新宿総本店】

 

東京都新宿区西新宿7-10-13 ガイアビル4F・5F

03-3366-2600

月〜土:17:30〜23:00(LO.22:00)

日・祝:15:00〜22:00(LO.21:30)

http://ikacenter.com/