青森屋『南部曲屋』で荘厳なるディナーと和傘の花道に酔いしれる!vol.3
今年の4月7日にリニューアルしたばかりの古民家南部曲屋は、以前もお邪魔していて、その贅沢な空間での食事はある意味癖になってしまう…
ブナの木を巻き重ねた「BUNAKO」の照明だったり、青森の工芸品の「津軽金山焼」を使用していたり…と地産地消を大きなテーマとした、青森の郷土料理である七子八珍会席を堪能させて頂いた!
夕飯の南部曲屋の外では「和傘の花道」が開催中(2017/5/31まで)で静まり返った青森屋の静の部分で空気が張り詰めるような凛とした雰囲気の中、艶やか且つ幻想的な光を放つ和傘の花道は時間を忘れて見入ってしまう魅力がある!
南部曲屋の中にもこの和傘は飾られていて、それはそれで幻想的な眺めで外でも中でも楽しめるこの威力は大きな魅力でしょう!
青森の祭りの山車を作る際に用いる「蝋引き」という技法で花が描かれた和傘に灯りを配した道を作っている。
貸し切り馬車は徒歩で散歩をするのも良いが、幻想的な雰囲気の中で食事を楽しめるのは今だけ。
今回も青森屋の総支配人である渡部さんとご一緒させて頂きました。
そしてこの贅沢な南部曲屋の空間を貸し切りにしてしまうという大人ラグジュアリーなスタイル。
素晴らしい料理をご提供して頂いた料理長の乙部さん(右)と素晴らしきサービスの佐藤さんにお世話になりました。
三方を日本海、太平洋、陸奥湾に囲まれている青森県は、四季折々の魚介類に恵まれた王国と言っても良いでしょう!
晩秋から早春にかけて旬を迎える、すじこ、たらこなどの魚卵を使った七品と、季節を感じる珍味として地元の人たちに愛され続けている八品を組み込んだ七子八珍会席。
見るも鮮やかな料理の数々は目と舌で楽しめるんです!!
なかなか普段お目にかからないようなはやだったり、蛸の子やふじつぼなど・・・
青森の海の幸をこれだけの種類、一度に頂く機会は滅多にないので嬉しいですね!!
八戸の郷土料理いちご煮は優しい味わいと雲丹が贅沢に盛られた椀物。
お造りは鮪や鯛・帆立に海老などが贅沢に盛られちょっとした演出も。
ドライアイスがセッティングされ、切り立つ靄の中から海鮮が現れるような・・・
新鮮な魚介を単純に頂くだけでなく、こんなにくい演出まで・・・食事をしながら会話も弾む会席って良いです!!
絶妙な焼き加減で提供される牛肉と野菜の焼き物は酸味の利いたカシスのソースと共に。
前回お肉料理は鍬焼きで自分で焼くスタイルだったんですが、一番良い焼き具合で完成して持ってきて頂けるものに改良され、
『あ、そうだったら(焼き上がりを持ってきてくれたら)良かったなぁ・・・』と思っていたことがしっかりと反映されている。
料理の面でもきちんと進化が見られていて、味は勿論ですが痒いところに手が届くサービス面にも見られるのが流石です!
盛り付けもアートな1皿は海老の俵揚げと山菜の天婦羅。
衣の漬け具合も新鮮であっさりとしていて海老はプリプリで山菜は食感がシャキッとしていて美味!
青森は海も山も幸が豊富だ!!
なかなか食べる機会のない百合根のおぼろ蒸し 翡翠あん
百合の鱗茎部分は百合のように灰汁が少なく食用として使われる。養分がこ鱗茎に集まるので漢方薬に使われたりとにかく栄養が豊富な食材らしい。
綺麗な緑色をした翡翠あんが優しく体を芯から温めてくれる!
食べやすく1口サイズにシェアされた蕎麦は階上早生(はしかみわせ)を使っていて、喉越しが爽快で且つ心地良い香りが鼻に抜け、いつまでも食べ続けられてしまう錯覚に陥ってしまう・・・
甘味は個人的にはここ南部曲屋に来たらこれ食べなくちゃでしょ!!って存在になっている南部煎餅を使ったスイーツ。
季節毎に違ったフルーツを使ったシャーベットに新鮮な旬のフルーツを添えた食べ応え抜群のデザート。今回はベリーのシャーベットで酸味と甘みのバランスが抜群で、南部煎餅を少しづつ割って一緒に食べるスタイルが本当に癖になるんです・・・
もう1品は淡雪チーズ フルーツ添え フランボワーズとアングレーズソース掛け
ネーミング通り淡雪のような繊細な食感のチーズの風味がスイーツ好きの心を虜にするデザート。
こちらも甘酸っぱい苺や爽やかな柑橘を添えられていて一緒に口に含んだ時の言葉では現しにくい複雑な味はイメージとして脳裏に焼き付くんですね!!
空気が張り詰めんばかりの静寂の中で柔らかい灯りに包まれながら青森の幸を頂く・・・
ここにこそ非日常の空間があり、時を忘れて心から楽しい時間に身を預けリフレッシュ出来る場所である!
これは正直癖にならに方が感覚がおかしいと言って良いでしょう??
まだまだ青森屋の魅力は語り尽くせない程に次章に続くのであります・・・